労基署に乗り込むの巻
書類の準備も整い、当事者である旦那さんに「これで提出するよ」と最終のチェック&報告もし、ついに直接、管轄の労基署に出向きました。
旦那さんは、まさか本当にここまでやるとは思ってなかったようで、若干驚いたような顔をしていましたが、了承してくれました。
夫:「この証拠書類出したら、絶対身元特定されるね」
私:「一応は会社に調査入る時は匿名希望で出すけど、ばれるかもね・・・。でもいいんじゃない?それで不当な扱いを受けたり、辞職に追い込まれたらこちらも弁護士つけて戦うし、その時に辞めたら?これでもし状況が改善されたらラッキーじゃん♪」
実は私は現在、育休中で時間がありました。自分も働いていたらここまでできなかったかもしれません。
そもそも労基署の開いてる時間が平日・8:30〜17:15なので、ブラック企業で働いている本人が来れる訳ないですよね!
そんな時間があったら一刻も早く帰れるように仕事進めると思いますし・・・
証拠集めや資料の作成も同様・・・仕事で疲れて帰ってきてそんな余力がないと思います。
育休中で時間があっていろいろ代理でできてよかった。
生後5ヶ月の息子を連れて、労基署の相談窓口に行くと
「どうしました?」と40代くらいの方に声をかけられたので、
事前にリサーチした通り、
「申告にきました」
と言いました。
そのとたん周りの職員の方が一斉にこちらを見ました。
内心、“めっちゃ効果あるやん!”と思いました(笑)
そして「それではこちらにどうぞ」といって窓口に案内され、先ほど声をかけてくださった40代の方より、さらにベテランそうな50代後半くらいの職員の方に話を聞いていただくことになりました。
簡単に現状を説明し、持ってきた書類を見せました。
自作の勤務時間一覧の表を見て、職員の方も驚いていました。
「これはあきらかに違反ですね、残業代もきちんと支払われてないですよね」と言って、提出していた採用条件を見ながら、残業代をその場で計算してくださいました。
ここで調査に入ってくれることが決定したのかと思いきや、
「少々お待ちください」と言って、私が提出した書類を持ち、部屋の奥の方のデスクに座っていた別の職員の方に報告?何やら私が説明したことをそのまま伝えに行っていました。そしてしばらくすると、今度は奥のデスクに座っていた方が窓口の方にやってきました。どんどん話を聞く担当が変わっていきます(笑)ゲームで言うとラスボス的な感じでしょうか・・・
ラスボス職員:「お話は伺いました。これは明らかに違反ですし、早急に対応したいと思います。そこで確認ですが、当事者である旦那さんはこちらに相談することを了承されてますか?」
私:「はい、了承しています」
ラスボス職員:「この提出されている書類もご本人も確認しているのですね」
私:「はい」
ラスボス職員:「分かりました。それではこちらとしてもなるべく早めに対応させていただきます。奥様としては深夜遅くまでの長時間労働で旦那さんの健康面等が心配なので、残業代の未払いというよりはそのあたりを改善してほしいということですよね?」
私:「はい、そうです。最近電通の方の過労自殺も話題になってますし、主人の健康面がすごく心配です」
ラスボス職員:「小さいお子さんもいるのに大変ですね〜」
結果、ここで初めて「対応する」と言っていただけてひと安心。
内心ガッツポーズでした!
疲労回復にオススメなドリンク╰(*´︶`*)╯夫婦で愛飲してます↓↓↓
労基署に申告を行う準備・書類作成
夫の了承も得られたので、労基署に申告に行くことにしました。
以前、電話でも労基署に相談したことがありましたが、動いてくれませんでした(怒)
googleで調べてみると、電話よりは管轄の窓口に直接出向いた方が、まだ動いてくれる確率が高いと書かれていたので、今回は窓口まで行くことにしました。
また話をするだけで終わらせたくなかったので、どうやったら動いてくれるかしっかり調べました。
その結果、下記のことが分かりました。
・労基署に相談に行く人は多いけど、必ずしも動いてくれるとは限らない
というか、動いてくれない方が多い
・超過労働や残業代未払いの具体的な証拠が必要(あった方が動いてくれやすい)
・「相談」「調査をお願いしたい」というのではなく、「申告に来ました」という
この3つ目がとても大切だと言うことが後々分かりました。ですからこのブログのタイトルや記事のタイトルにもあえて「申告」という言葉を使っています。
なんでも
労基署は役所組織なので、法律に基づいて動いている。
なので「労働基準法第104条に基づく申告です」と言えば労基署の反応は非常に良くなる。
役人さんというのは、このような言い方をして初めてスイッチが入るようだ。
(参考:労働基準監督署を動かす方法 | mazecoze.com)
だそうです。これはこの通りだったということを後の記事でも書きますね。
勤務時間の証拠を提出したいのですが、夫の会社は労働時間の管理をしておらず、タイムカード等がいっさいないので、困りました。
そこでないのなら、一から作ってしまおうと思い、夫の帰宅時間をexcelで一覧にまとめました。毎日帰宅する時にLINEで連絡をくれていたので、LINEを見返せば3ヶ月分くらいはあっと言う間に遡って作成できました。
こんな手作りの書類で、超過労働の証拠になるのか心配でしたが、タイムカードをつけていないため働いたという確固たる証拠もない代わりに、この帰宅時間一覧が嘘だという確固たる証拠もないので、大丈夫だと考え直しました(笑)
あとはこちらのサイト(労働基準監督署に提出する違法行為の是正申告書の書き方)
を参考に是正申告書を作成し、下記の4つの書類を持って、労基署に乗り込みました!
・夫の帰宅時間、残業時間メモ
・給与明細
・採用条件通知書
・求人情報
次はいよいよ労基署に乗り込んだ話です!
疲労回復にもぴったりなおすすめドリンク╰(*´︶`*)╯夫婦で愛飲してます↓↓↓
旦那との話し合い
いくらブラック企業に腹を立て、労基署に申告したいからといって、そこに勤めているのは私ではありません。当事者である旦那の意見を無視して、行動を起こすわけにはいけませんので、旦那に私の考えを伝え、意見を聞いてみました。
(私の意見)
・労働時間を何も管理していないことはおかしいし、違反である
・管理職が把握していないことも問題、何のために管理職手当をもらっているのか
・健康面が心配、そこまでして働いてほしくない
・なにもこちらに非がないのに、転職するのはリスクも負担も大きく納得いかない(夫は現在の会社に転職してまだ1年半くらい)1番良いのは、労働条件が改善され、しばらくは今の仕事を続けられることだと思う
・労基署に相談しようと思う。身元がばれる可能性が高いが、もちろんそれを理由に辞職に追い込むことは違反なので、会社からそのようなことをされたら訴えることもできる。どのみち辞めるなら、とりあえずは現在の状況を改善できるか行動してみて、どうしても無理だったら、その時に辞めたらどうか
要約すると以上のような私の意見を聞いて夫は、
「労基署に言ってもどうせ何も変わらない」
「これまでも違う事業所に労基署が入ったことがあるが(*会社は全国に事業所があります)、変わっていない」
「労基署に言ってもいいけどそんな気力も時間もない」
とあきらめモードでした。
私はそのことも悲しく思いました。
夫は、はじめから変わらないとあきらめていました。
希望が持てない状況だったのだと思います。
私は頑張って行動してみて、この状況を変えたいと思いました。
頑張ってみてどうしても無理だったら、辞めたらいい!
その時は私が仕事を頑張ろう!そのくらいの覚悟を持って、労基署に申告に行くことにしました。
ブラック企業を労基署に申告するまで
初めまして!
旦那がブラック企業で働く妻のブログです。
労働環境の悪さに腹も立ちますが(残業代をきちんとつけない、労働時間を上司が把握・管理していない等)、それ以上に深夜遅くまで働いて翌朝も早くから出勤する夫の健康が心配になり、労基署へ通報することを決意しました。
労基署に通報するまで、そして通報した後どうなったかを赤裸々に書いていきたいと思います。
同じように旦那様がブラック企業で働いている奥様や、このブログを読んでくださっているご本人がブラック企業でお勤めの方、少しでも参考になる部分があれば幸いです。
私の旦那は、外資系企業で設備管理の仕事をしています。現場の仕事を終えた後、事務所に帰ってから事務処理を行うため、毎日会社を出るのがだいたい22時〜23時くらいでした。通勤の時間もあるので、家に帰ってくるのは、23時〜0時。
そして次の日の朝も7時半には家を出ます。仕事が残っているとかで自主的に早く出勤することもあり、5時6時の電車に乗ることも少なくありませんでした。
もちろん上司はその労働時間に関しては把握も管理もしませんし、タイムカードもないのです。100歩譲って、遅くなるのは仕方ないにしても、タイムカード等で労働時間の管理が一切行われていないことに驚きました。入社した時の採用条件に「見なし残業3●時間含む」という記載がありましたが、労働時間の管理もしていないのに、どうやって3●時間管理しているのでしょうか。またそれ以上残業した場合は手当をつけるべきなのに、時間の管理がされていないなんて、残業代をまったく支払う気がないとしか思えません。
また残業代のことは腹は立ちますが、それ以上に健康面が心配でした。せめて週の何日間かだけでも早めに帰れる日があれば、休息もとれますが、毎日遅い上に、土日でも仕事が入ることが少なくありません。少ない睡眠時間で運転をしていて、事故を起こしたりしたらどうしよう・・・体調は大丈夫かな・・・と心配が募る毎日でした。
主人の様子を見ていても疲れていましたし、精神的な余裕も減った気がしました。
長時間労働で自殺というニュースを時々目にしますが、やはり肉体的にも精神的にも追い込まれてしまうのだと思います。
生まれて数ヶ月の息子がいますが、平日は息子の寝顔しか見れない日が続いていました。
そして労基署に通報しようと前から考えていたのですが、行動に移そうと決定打になったのは、電通の過労自殺のニュースです。もはや人ごとではないと思いました。